豊前海の蛸と蛸壺漁 東洋では古来から好んで食べるタコ(蛸)。西洋では「悪魔魚」と言われ、嫌われていたタコ(蛸)。豊前海のタコは夏魚のひとつとされ、七月〜九月が旬である。豊前海には真ダコ、イイダコ、手長ダコなど数種が生息する。それとタコは豊前海の漁の歴史を語る貴重な魚である。近年中津市内で千三百ほど前の遺跡からタコ壺を焼いた痕跡や大小たくさんのタコ壺が見つかった。このタコ壺には当時の人々の指紋がはっきり残っている。・・・(続)